いますぐ試せる!東大生が教える「授業ノートの取り方」 7つのコツ
中学校や高校の授業を受ける上で、ほぼ全員の生徒さんが取っているであろう「授業ノート」。しかし、この授業ノートを工夫して取り、授業後に効果的に活かすことができている生徒さんはどのくらいいるでしょうか。
「なんとなく板書を丸写しにするだけ」
「授業でノートを取っても、ほとんど後から見返さない」
「ノートをきれいに取ろうとしても、うまくできない」
こんな悩みを抱えている生徒さんも多いでしょう。そこでここでは、
- 授業ノートの取り方のコツ
- やらないでほしいNGノートの取り方
- ノート作りにおすすめの文房具
など、勉強の効率をアップするノートの取り方を東大生スタッフが伝授します。いますぐ活かせるコツを集めましたので、ぜひ試してみてほしいと思います。
目次
授業ノートを取るのは、「復習」のため
ノートの取り方のコツをお伝えする前に、ノートは何のために取るのかを考えてみましょう。
人によって違いがあるかもしれませんが、授業ノートの基本的な目的は、
あとで自分が復習に使うため
です。授業を聞くだけですべて覚えてしまえる場合はかまいませんが、普通はそんなことはありませんよね。ノートの役割は、あとから授業の内容を思い出して復習するときの手立てとなることです。
ここでポイントとなるのは、「自分が」復習に使えればそれでよい、ということ。つまり、ノートがきれいであろうが、汚い字で埋まっていようが、自分があとから読み返して理解ができればなんでもいいのです。
それを踏まえて、授業ノートの取り方のポイントやコツをご紹介していきます。
授業ノートの取り方のコツ
授業ノートを取るにあたって、頭においてほしいことが3つだけあります。
授業ノートの取り方のポイント
- 自分にとって見やすいノートを心がける
…友だちにとって見やすい必要はありません。自分がわかるように書きましょう。- 「板書の丸写し」とは決別する
…授業の内容を理解してからノートに書きます。板書を丸写ししても、頭に入るものはほとんどありません。- ノート取りのMyルールを作る
…ノートを取る上での、自分だけのルールを決めます。たとえば、「色は何色使う」「青ペンで書くことは、あとで復習したいポイント」「ノートの右上に日付を書く」など。
では、具体的な授業ノートの取り方のコツを見ていきましょう!
ノートには「余白」を作る
すべての生徒さんにおすすめしたいのが、ノートに「余白」を作ること。
ノートいっぱい、キツキツに文字や図で埋め尽くしてしまうと、
- 見づらくて、復習に使いにくい
- なにが大切なのかよくわからない
- あとから書き足すことができない
という困ったことが起きます。できる人のノートには、適度に余白があり、あとから知ったことや思いついたことが書き足せるようになっているのです。
見出しや文字のサイズをそろえる
ノートがぐちゃぐちゃしてしまうという生徒さんにありがちなのが、ノートの中の見出しや文字のサイズがバラバラで見づらくなっているというケースです。
教科書や参考書など、市販の書籍はとても見やすいですよね。これにはいくつかの要因がありますが、一つは文字サイズや大見出し・中見出し・小見出しといった見出しが統一されていることが挙げられます。
こちらはある東大生が大学のフランス語の授業で取ったノート。
よく見ると、大見出しには黄色のマーカー、中見出しには緑色のマーカー、小見出しには水色のマーカーが引かれているのがわかります。このように色でそろえても良いですし、文字のサイズで見出しを分けても良いでしょう。
適度に色分けをする
ノートを取るときに、たくさんの色を使いすぎている生徒さんはいませんか?もしくは逆に、色をほとんど分けずに書いてしまっている生徒さんもいるかもしれません。
わかりやすいノートを作るには、適度に色分けをすることが大事です。というのは、効率的な復習のためには、あとから読み返したときにどこが重要か一発でわかるようにしておく必要があるからです。
色分けのポイントは主に2つ。
- 色は2〜4色程度にしぼる
…あまりたくさんの色を使ってしまうと、どの色で書いた内容が重要なのかわからなくなったり、パッと見て目が疲れてしまったりして非効率なノートになってしまいます。使う色は2〜4種類程度が妥当でしょう。 - 色の意味を決めておく
…たとえば、「赤は最重要の部分」「青は次に重要な部分」「緑は重要だけれど前から知っていた部分」「オレンジは用語の説明部分」などと色の意味を決めておくことで、ノートを開いた瞬間どこに注目すればいいかが一瞬で判断できます。
こうしたことに気をつけて、色分けをしてみてください。
先生の「雑談」もメモする
授業の復習をするとき、その授業の光景を頭の中で思い出せるととてもスムーズに復習を進めることができます。
そのためにおすすめなのが、授業中に先生が話した、一見授業とは無関係なことや重要ではなさそうなことまでメモを取るということ。実際に東京大学に合格した学生の中には、「先生は昔、ボールペンを1日で使いきったことがあるらしい」なんてことまでメモしていた学生もいます。

図やイラストを入れる
わかりやすくするためには、文字だけではなく適度に図やイラストを入れるのもおすすめです。特に、理科や社会の科目では簡単な図を描くとかなり整理されるでしょう。
注意したいのは、図やイラストを描くときに凝りすぎないこと。あくまで「あとで自分が理解できればいい」ので、最低限理解ができるレベルで作成すればOKです。
複雑な図はコピーで対応

ときには複雑な図を授業で扱うこともありますよね。たとえば世界史や地理の授業で、資料集の地図を参照したとき。その地図をノートに入れたいけれど、真似して描くのは手間も時間もかかってしまいます。
そんなときには、あとからコピーを取って貼りつけるのもおすすめです。授業中はあらかじめ図のスペースをノートに空けておき、家に帰ってからコピーを貼って書き込むと良いでしょう。
記号や矢印を上手に使う
復習しやすいノートを作るためには、記号や矢印を使ってわかりやすいビジュアルを心がけましょう。また、授業が進むのが速かったり、自分が字を書くスピードが遅かったりする場合には、略字を使うのもおすすめです。
- 因果関係を「→」でつなぐ
- 理由は「∵」、結論は「∴」の記号で表す
- ポイントは「ポイント」ではなく「★」で表す
などなど、自分でルールを決めて作ってみましょう。
こんなノートはNG!おすすめできないノートの取り方
ここまで、「こういうふうにするといいよ」というノートの取り方のコツをご紹介してきましたが、ここでは「こんなノートはNG!」という例をご紹介します。
NG例① 美しすぎるノート
ノートはきれいなほうが見やすいし、わかりやすい。でも、あまりにきれいすぎる必要はありません。
何度も強調しているように、授業ノートのポイントは「自分が理解できるかどうか」。人に見せるお手本のようなノートを作る必要はありません。
ときどきノートの美しさにこだわるあまり、内容がおろそかになってしまう生徒さんもいます。それでは時間も無駄になってしまい、本末転倒。凝りすぎず、短時間で作れるノートを目指しましょう。
NG例② 複数の教科や科目を同じノートに取る
いくつかの教科や科目をまとめて同じノートに取るのも、あまりおすすめできません。教科や科目というのはそれぞれ連続性があり、一連の流れになっているもの。途中途中で別の科目がはさまってしまうと、復習のときに不便です。
中には、表紙の方からは科目Aのノートを取り、裏表紙の方からは科目Bのノートを取る、という生徒さんもいるかもしれません。これでもいいのですが、やはりあとからの復習のことを考えると、別々のノートに取る方がおすすめです。特に、大学受験の勉強をするときなどは長い期間で学んだことを復習する必要があり、複数教科をまとめてしまうと復習したい箇所がどのノートに載っているか探すのに苦労してしまいます。
見やすいノート作りにおすすめの文房具
最後に、見やすいノート作りに役立つ、おすすめ文房具をいくつかご紹介します。
大定番!きれいに書ける「ドット入り罫線ノート」(コクヨ)

まずはいまや定番の「ドット入り罫線ノート」。東大合格生のノートのとり方から生まれたこのノート。実際に東大生の3人に2人が使っているという人気のアイテムです。

このように、ノートにドットが入っていることで文頭を揃えたり、きれいに図を書いたりすることができます。最近では様々なタイプやデザインが出ているので、お気に入りの一冊を見つけることができそうですね。
ブランド:コクヨ
価格:サイズ・タイプにより異なる
買える場所:文房具店、百貨店、オンラインショップなど
ハサミ不要!「プリントが貼れるノート」(コクヨ)

同じくコクヨから、「プリントが貼れるノート」です。このノートは一般的なB5サイズより少し大きめになっており、学校で配られたB5サイズのプリントなどを、端を切ることなくそのまま貼り付けることができるのです。
生徒さんにとって、プリントをいちいち切ってから貼るのは手間になるもの。ハサミ要らずで貼り付けることができればうれしいですよね。

このように、プリントのサイズに合わせて貼ることができます。配布物の多い科目に使いたいノートですね。
ブランド:コクヨ
価格:サイズ・タイプにより異なる
買える場所:文房具店、百貨店、オンラインショップなど
ペンと一緒に持ち運べる付箋!「ペントネ」(カンミ堂)

こちらも人気の付箋グッズ、「ペントネ(PENtONE)」です。
ペンサイズのケースに入れられた付箋は、くるくるとトイレットペーパーのように引き出すことができ、指で切って好きなサイズで使うことができます。色や柄も様々なバリエーションがあり、詰め替えも買うことができるのがうれしいところ。

ペンケースにスマートにしまうことができ、中でばらけてしまうこともないので持ち運びにとても便利です。
ブランド:カンミ堂
価格:740円(税抜)/70枚分×3柄
買える場所:文房具店、百貨店、オンラインショップなど
中学生や高校生の生徒さんにおすすめの文房具は、別記事「中学生・高校生におすすめの文房具11選〜便利ノートからハイテク暗記アイテムまで」でご紹介していますので、こちらも参考にしてみてくださいね。
まとめ
ノートの取り方のコツをお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
じつは、ここで紹介したコツは、難関大生が知っている数多くのノートの取り方テクニックのうちのごく一部。ほかにも、中高生のみなさんに試していただきたいコツがたくさんあります。
そんなコツをご紹介しているのが、トモノカイの「My勉強法”発見”プログラム」。このプログラムの中では、中高生と東大生・早大生が一緒に授業を受け、取ったノートを比較しあうというコンテンツがあります。
「同じ授業を受けていたはずなのに、ノートの工夫が全然違う…!」と、毎回多くの生徒さんから驚きの声をいただく内容となっており、毎日の授業を最大限活かしてほしいと考える先生方からもご好評をいただいています。
ご興味を持ってくださった方は、ぜひこちらも覗いてみてくださいね。
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