高校の未来を担う!現役中学生にとって魅力的な学校説明会とは?

2017年10月11日

未来の高校生である、現在の中学生。この時期にもなると、ほとんどの中学生が高校入試に意識が向かうようになります。

高校としては、意欲のある中学生がたくさん来てほしいもの。そのためには、自校について知って、そして魅力的に思ってもらう必要があります。そこで、ほぼすべての高校で、中学生向けの学校説明会が開かれています。

今回の記事では、その学校説明会を中学生はどのように活用しているのか、また、そこに何を求めているかについて調べてみました。

中学生の高校説明会への参加状況

とある調査で、埼玉県の高校1年生約3000人に高校選択についてアンケートをとったところ、96.1%が高校選択のために学校説明会に参加していたそうです。

半数以上の中学生にとって、学校説明会は、高校についての主要な情報源でした。また、参加校数2~4校が中心となっていました。

高校選択の時期としては、「中学3年生の4月から8月」に考え始め、「中学3年生の9月から12月」に決定するパターンが最も多いとのことです。学校説明会を情報源とした中学生ほど志望校決定の時期が早いとも言われています。

 

中学生は高校選択にあたって何を思っているのか

では、この中学生は高校選択にあたって、どのような気持ちなのでしょうか。

大きく次の2つに分けられることができるそうです。

① 高校選択そのものに関して悩んでいる

「どの高校が自分の適性や個性にあうかわからない」をはじめとして、「それぞれの高校の教育内容の違いがわからない」「進学したい高校が見つからない」という悩みです。

 

② 高校進学について心配をしている

「進学した高校でやっていけるかわからない」「それぞれの高校の合格レベルがわからない」という、高校選択そのものというよりは、高校進学後の生活や、そもそもその高校に合格できるのか、という悩みです。

 

①と②の比較

ここで少し意外なのが、

①の高校選択の悩みより②の高校進学の心配をしている中学生の方が多い

ということです。調査対象となった約3000人中、悩みの方が大きいという中学生は約330人、心配の方が大きいという中学生は約1100人と、3倍強もの開きがありました。

多くの中学生は、高校そのものの特徴というよりは、自分自身が高校に進学した後にポジティブな生活イメージを描けるかどうか、そして、高校合格に至るまでの道のりに重点を置いていることが分かります。

②の心配が解決されて、高校進学後のイメージが描けると、自然と①の悩みも消えてなくなるのかもしれません。

 

学校説明会に期待するもの・足りないもの

そのような中学生の心配に、高校についての主要な情報源である学校説明会は応えることができているかというと、実はそうではないことの方が多いようです。

下のグラフでは、以下の2つの差を示しています。

  • 大切な要素
    =高校選択にあたって大切にしており、学校説明会で情報提供を期待する項目
  • 役立った内容
    =学校説明会での情報提供で、自分の期待値を上回り、満足した項目

中学生の期待値を下回っている項目がいくつかありますが、その中でも「(説明会先の高校が)自分の学力にあう」が最も顕著です。自分の学力にあうかどうかが分からないと、高校進学そのものに心配がつきまといます。

まさに、先ほどの高校進学にあたっての中学生の心配と合致しています。

実際に学校に行くことで、現役の高校生はどのような状況で進学したのか、現在どのような高校生活を送っているかを確認して、自分の高校進学後のイメージを描きたい、そして、進学するまでの受験生活の不安を少しでも解消したいという気持ちがあるのですね。

一方、期待値を大きく上回っている項目としては、「伝統校風がよい」「施設設備がよい」「先生の感じがよい」など、学習環境や雰囲気にまつわることが多くあげられました。

 

中学生にとってより満足度の高い学校説明会にするために

  • 高校進学後のイメージを描きたい
  • 受験生活の不安を少しでも解消したい

中学生のこの2つの希望を叶え、より満足度の高い学校説明会にするためには具体的に何をすればいいのでしょうか?

少し遠い昔に高校選択に悩み、少し近い昔に大学選択に悩んだ一大学生として、次のような提案をしたいと思います。

現役の高校生と直接話せるコーナーを作る

中学生にとって、少し先の未来の自分像であるとともに、受験生活の悩みをいちばん近い距離で共感してくれる相手である現役高校生。

実際の高校生活の楽しさ、大変さについての話、受験時代の苦労話、工夫したことなどは、どれもこれも中学生にとってリアルであり、説得力のあるものであるはずです。目の前の高校生と自分の姿が重なるところも多いのではないのでしょうか。

このときに、高校生活や受験時のタイムスケジュールなどがあると、より全体イメージがつかめやすくなりそうですね。

 

実際に高校で使っている小物を用意する

高校で使っている教科書やプリント、さらには現役高校生のノートなどです。

現在、模擬授業を行っている高校もたくさんありますが、模擬授業を受けた後は、実際の授業について気になるものです。

実際の教科書やプリントを見せるだけでも授業イメージはわきますが、そこに現役高校生のノートが加わることで、実際にどのように授業に取り組めばよいのかまでイメージができるようになるはずです。

 

 高校の先生と直接話せるコーナーを作る

中学生にとって、高校の先生は大げさに言うと雲の上の存在です。もしその高校に入学したらお世話になるかもしれないだけでなく、入試の時には自分の採点にあたるかもしれません。

そんな先生に、受験勉強について相談に乗ってもらったり、アドバイスをもらうことができれば、中学生としては自信を持って勉強に取り組めるようになるものです。

 

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中学生にとって、学校説明会の満足度が高くなれば、志望度も自然と高くなるものです。

この記事が魅力的な学校説明会作りにお役に立つことができれば幸いです。

今回参考にした文献はこちらからご覧になれます。
また、本文中のグラフはすべてこちらからの抜粋です。
中学生の高校選択の現状と情報提供の在り方(概要)